【大阪で】独立開業を目指すブログ

大阪の弁護士が独立開業を目指すために勉強したことメモを公開中。

従業員満足について

独立を志すにあたっては、顧客満足度を目指す経営手法が、個々の従業員の犠牲によって成り立っている部分があるのではないかとの疑念があったことがある。

 

24時間対応、直ちに連絡を取れる対応とは、顧客に対しては利益となることとなる。

 

それ自体が企業の実績に直ちに繋がるか疑問を感じる場合は多い。顧客にとっては、最優先でっといった思いを持っていても客観的にみれば、即時対応が必要な事案とは言い難い。顧客が必要以上のサービスを求め、企業がそれに対応することで、従業員への負担が過大になっている場合もあり得る。

 

不安を解消するとのサービスに対して対価を企業は受領しておらず、従業員もその対価をほぼ受け取っていない状態であるにもかかわらず、頻繁に不安解消を求める顧客に対して、責任感から過大な業務を行い、従業員が心身を害し、(場合によっては)自死を選ぶ、精神化に通院することとなる等、労働事案等を見ていると、顧客満足度が従業員の犠牲のもとに成立しているのではないかと思う事案があることを見ると、顧客満足度を高める姿勢がなかなか正しいとの認識を持ちずらいと感じる。

 

そこで、経営においては、顧客満足度のみならず、従業員満足度の姿勢が大切であると考えている。

 

従業員満足を重視することは、企業業績を上げるためには、まず従業員満足を高め、これによりサービス水準を向上させることによって顧客満足を高め、それが結果的に企業業績と繋げることができるとの考え方をものにしているものと考えられる。

 

従業員満足度を考えない経営の場合にはリスクとして、

 

① 顧客満足度を重視することは、経営において重視されるものであるが、顧客満足度を上げることが、従業員に対して過酷なサービスを強いることで成立している場合には、従業員の持続可能性を失わせる危険性が考えられる。

 

② また、従業員満足度が低いことは、SNSの発展によって、かなり早い段階で、顧客や社会に認知されることとなり、企業の継続性に影響を与える危険性があり得る。

 

③ 従業員満足度が低いことが共有されることで、新規従業員を雇用することが困難となる。

 

そして、顧客満足度が必ずしも次の再購入等につながっていないとの研究もあるとのことである。顧客満足度については、企業の再購入などの業績に必ずしも大きな影響を及ぼすものではなく、過剰な顧客満足度を求めることがコストの増加につながる危険性もあり得る。

 

今後の経営姿勢としては、顧客満足度のみならず、従業員満足度が必要とされるのであろう。