経営戦略の構造を学ぶ
経営理念、経営ビジョン、経営戦略での分析に使われる項目を整理して、事業所を立ち上げることについての分析の手助けにしていきたいですね。
1 経営戦略の構造
・企業の存在目的
経営理念:企業が表明するその企業の行動指針、理念的な目標
経営理念を示すこと、これを実現することで社会的な信頼を得る。
社員の満足度、顧客満足度、社会貢献への配慮を含める。
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・企業のあるべき姿
2 経営ビジョン:企業によって表明された自社の望ましい未来像
経営理念で規定された行動指針に基づき、ある時点で到達目標
経営理念に込めた目標をどのように具体化しているのかが経営ビジョン
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3・経営戦略:
①個々の企業の経営理念を達成するために
②ビジョンの実現に取り組んでいく道筋や手段
③企業が進むべき方向に関する重要な意思決定を行う基本方針となりうる。
マーケティング戦略として、
①ターゲットとなる顧客層を定め、
②その顧客層に対してどのような製品やサービスを提供するかを考え、
③それら商品をいかなる方法で届けるか
経営戦略には
① 持続性、継続性があること
② 優位性があること(自社と他社を差別化するものでなければいけない)
③ 組織、経営資源との整合性があること
が必要である。
※ ヒト、モノ、カネといった経営資源は限られているため、
すべての選択肢を実現することは不可能。
選択と集中が必要、選択と集中ができない場合には機会を喪失することになる。
※ 長期的戦略は重要。
しかし、社会情勢が変化するため、戦略の変更が必要となる場合がある。
※ 事業所に求められる社会的使命を確定する。
4 全社戦略(企業戦略):事業の決定にかかわる全体的戦略
事業ポートフォリオ最適化(選択の集中・参入・撤退・買収:事業の選択と集中により経営資源を最適に配分すること)
組織・風土変革、財務戦略など会社全体を運営する戦略
・事業ドメインを決定する
ドメインとは、企業の持続的な成長を可能とする自社特有の事業活動領域
事業ドメインを設定することで、限られて経営資源を効率的に投入するための戦略。ドメインを設定するために、CTMフレームワーク分析を行う。CTMフレームワークでは、企業の強みが発揮される「顧客」「技術」「機能」の3本軸を規定・分析。【誰に】【何を】【どのようは方法で提供】するかを決定していく。
顧客:自社商品・サービスの価値が最も発揮できる他0ゲットを特定する。
技術:他社と比較しながら、自社の特有技術を発見していく
機能:提供する商品・サービスが顧客に対してどのような価値を提供できるかを規定
・ドメインを設定することで、企業の意思決定の注意の頂点が定まる
・どのような経営資源の蓄積が必要となるかの指針となる
・ステークホルダーに対して、共通の認識を示す。
ドメインが狭すぎると、顧客ニーズに適合しにくくなり、設定が広くなると、経営資源が分散されています。
※事業ポートフォリオ・バランスの決定をする。
利益を生み出せている事業を組み合わせて一覧化、各事業の収益性・成長性・安全性を一覧、可視化。
・事業ポートフォリオを作成するために、
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントProduct Portfolio Management)は、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)によって開発された戦略策定支援ツールであり、企業が多角化により複数の事業を展開するときの総合効果を分析し、各事業への資源配分を決定するときに利用されるもの。PPMでは、「市場の成長性」を縦軸、「市場シェア」を横軸として、エリアを4つの象限に分割し、それぞれを「花形」「問題児」「カネのなる木」「負け犬」と呼ぶ。また、規模の大きさを示す円で各事業をプロットし、事業が利益を生み出す難易度や、追加投資の必要性を明確にする。
5 事業戦略(競争戦略):特定の事業部門の事業目標・方針の実現に向けて策定される。
SBU(Strategic Business Unit:戦略事業単位)ごとでいかに競争していくか、に焦点をあて、各SBUでの具体的な事業活動を行うための戦略
事業企画、部門間の連携方法、収益の最大化、新市場創出、新規事業立ち上げ個別の事業戦略は、特定の競争環境下において、特定の事業で戦い勝ち抜いていくための基本枠組み
6 機能別戦略:、購買、生産、営業、研究開発、財務、人事、情報システムなどの各 機能の生産性を高めることに焦点をあてた戦略
・マーケティング戦略、財務戦略、人事戦略、営業戦略
第2 経営戦略の策定方法
1 SWOT分析
2 3C分析
3 5フォース分析